「時間割引率」とは
「時間割引率」とは行動経済学で使われているアイデアで、将来の報酬の価値が現在の報酬より低く感じられる割合のことです。
「時間割引率の低い人」とは、目の前の利益より将来の利益を優先することが多い人です。例えば「今すぐに10,000円をもらう」か「1年後に12,000円をもらう」かを選べるとして、将来に12,000円を手にする人となります。
「時間割引率の高い人」とは、今の10,000円を取ってしまうせっかちな人です。たばこやお酒、暴飲暴食など、今を楽しんだ結果、将来健康面で大きなロスを負うことになるので、これらも高い人となります。
「時間割引率」の低い人
・目の前に甘い物があっても、ダイエットが必要な場合は絶対食べない。痩せていることによるメリットが、仕事もプライベートでも大きな影響を及ぼすのを理解しています。
・試験前に大作ゲームが出てしまっても手を出さない。ゲームは今やらなくても無くならないので将来やれればよく、それよりも試験勉強することにより、将来のやりたい事に繋がると考えます。
「時間割引率」の高い人
・大学時代に時間があるからと、サークルや趣味などに時間を費やしてしまう。
・住宅ローンや消費者金融など、本来の金額より割高のお金を使ってしまう。
・年齢的には若者とお年寄りはせっかちで時間割引率が高い。
・男性と女性でも違いがあり、男性の方が時間割引率が高い傾向がある。
高収入の人は「時間割引率」が圧倒的に低い
1日に4時間で1万稼ぐ人と、8時間働いて1万稼ぐ人では、仕事にかけた時間が倍違います。
お金持ちや高収入な人は、時間割引率が圧倒的に低い傾向があるようです。
時間割引率を低くするには生産性を意識して、自分がやりたくて得意でもうかる事に時間をかける事が大事です。
日本では(特に年配の人)楽してお金もうける人が嫌われる傾向があります。
汗をかいて一つの仕事だけをとことん続ける人、残業を多くやっている人が認められがちです。
アリとキリギリスのアリが好まれるのですが、それではいつまでたっても今の生活は変わりません。
会社の為に働くのではなく、自分のために時間を投資することを心掛けなければなりません。
「時間割引率」を下げるコツ
・目の前から誘惑するものを遠ざける
・自分が心からやってよかった体験を積み上げる
・余裕を作る
時間やお金に余裕がない人は、将来の事を考えられなくなってしまいます。